悲しんではいけない。悲しみは死者をためらわせる。
どうもノエです。
今回は2019年7月23日に発売した鬼ノ哭ク邦をクリアしたのでレビューしていきます。(ネタバレ無しです)
ちなみにクリア状況としてはストーリーをクリアし、やり込み要素等々は未完了といった状況。
個人的には設定や世界観に引き込まれるぐらい本作は魅力的で、クリアまで怒涛の勢いで遊ぶことが出来ました。
ただ、中々に暗いストーリーだったり、シビアなアクションだったりと人を選ぶ部分があるのも間違いありません。アクション面に関しては僕も中々に苦労した一人でした。
今回のレビューで鬼の哭く邦の【良かった点】【気になった点】をお話していくので参考になれば幸いです。
- 現世と幽世を行き来しながら、迷える魂を来世に送る逝ク人守りの物語
- 聖剣伝説やディアブロのような見下ろし型のハクスラアクション
- 本作では輪廻転生の価値観が尊重されていて、誰もが生まれ変わりを当たり前に感じている(死ぬことへの抵抗が薄くなっている)
鬼ノ哭ク邦の評価
各要素の評価(各項目10点満点、合計70点)
特殊評価(各項目10点満点、合計30点)
総合評価
総合評価:41/100
星平均:2.0/5.0
総合評価は41点とマニアゲーの評価に。
正直なところストーリーは大衆向けではなく、アクション面も他のハクスラゲーと比べたときに出来が良いものとは言えないです。
それでも鬼ノ哭ク邦は独自の設定や論理観の基盤がしっかりとしていて、プレイ中はかなり引き込まれるようなストーリー展開でした。
どんよりとした世界ではありますが、しっかりと倫理観や死生観などの価値観が人々に根差した世界観の構築、そこで展開される現実でも考えさせれらるような内容は一見の価値ありです。
アクション面に関しても、もっさりとした手触りさえなければ、エフェクトや武器選択肢の豊富さや強化していく楽しさもあったりとアクションRPGだと上の方に行けるぐらいのシステムだったと思っています。
ざっくりとではありますが評価の内容を押さえておきましょう。
- 練り込まれた世界観・設定が面白い!【ストーリー+】
- プレイヤーの選べる武器の種類が多く、遊びに幅を持たせられる【システム+】
- 本作にぴったりなBGMたち【音楽+】
- 戦闘のモッサリ感が壊滅的【操作性-】
- 2周目が無く、1周で遊びきれる【ボリューム+】
- ボス戦が絶妙なバランスで夢中になれる【システム+】
- 現シ世と幽リ世の行き来に関して面白さや意味付けが弱い【システム-】
というのが主な理由となりました。。
【評価基準】
マニアゲー | 残念さが目立つが、好きな人は好きなタイプのゲーム |
それではいつものごとく、ゲームの概要をおさえた後、良かった部分とここはどうなのって部分について話していきます。
鬼ノ哭ク邦の概要紹介
生者の世界、死者の世界。
二つの世界で紡がれる、これは“命”の物語。
輪廻転生によって命が繁栄した世界。
人々は強い想いに囚われ、輪廻の輪から外れた迷イ人(マヨイト)となることを恐れ、
感情を押し殺して生きています。
プレイヤーは、生者の世界・現シ世(ウツシヨ)と死者の世・幽リ世(カクリヨ)を行き来し、迷イ人を救済する、逝ク人守リ(イクトモリ)・カガチとなり、数奇な “命”の物語を体験。
逝ク人守リは、いわゆるジョブにあたる“鬼ビ人” の魂をその身に憑依させ任務にあたります。鬼ビ人たちは固有の武器と特徴的なスキルを持っており、戦況に合わせ、リアルタイムで鬼ビ人を切り替えながら戦うことで、戦略的かつ爽快なアクション・バトルがお楽しみいただけます。
さらに、本作ではカガチのレベルアップによる強化に加え、鬼ビ人の育成と、自由度の高い武器の強化・カスタマイズが可能です。魔物からの戦利品をもとめて戦う、ハクスラ要素にもご期待ください。
(※公式より一部抜粋)
開発元 | Tokyo RPG Factory |
販売元 | スクウェア・エニックス |
リリース日 | 2019年7月27日 |
ジャンル | アクションRPG |
対応ハード | Switch,PC,PS4 |
推定クリア時間 | 約20時間程度 |
鬼ノ哭ク邦の良かった点
良かった点については、面白い部分・気持ち良い部分・ゲームの肝になる部分について触れた内容になっています。
具体的には
- 練り込まれた世界観・設定が面白い!
- 2周目がないこと
- プレイヤーの選べる武器の種類が多く、遊びに幅を持たせられる
- ボス戦が絶妙なバランスで夢中になれる
といった内容に。
詳細について話していきます。
練り込まれた世界観・設定が面白い!
本作は独自の倫理観や死生観があり、現実の僕たちの世界と比べても狂っている価値観です。
序盤のうちはよくわからないままに任務として逝く人守りをしていくわけですが、1人、また1人と迷い人を送るうちに、自分のしていることに疑問を抱くわけです。
(ちなみに迷い人というのは死んでなお未練があって幽リ世に残り続けている人のことを指します。)
この邦では正しいのかもしれないが、それでいいのか君たちは!なんてツッコミたくなることもしばしば。
だが、それがイイ!
自分の論理観がおかしいのかと思いたくなるぐらいの狂いっぷりは気持ちよさすらあります。
狂っているからこその読めない物語の着地点に胸がときめくというものです。
鬱々とした世界観が好きな方オススメです!
余談ですが、レコードと呼ばれる図鑑のようなもので物語の流れや登場人物、用語のおさらいが出来るようになっています。結構専門用語も多いのでプレイ中の不明点は大概レコードで確認できるのがありがたいですね。
2周目がないこと
本作をクリアした後は要素を引き継いで最初から遊んだりというのはなく、1周目でしっかり完結させることができます。
トロフィーコンプを目指している方や普段からあまりゲームをプレイする時間が取れない!なんて人にはありがたい部分ではないでしょうか。
プレイヤーの選べる武器の種類が多く、遊びに幅を持たせられる
ゲーム中は鬼ビ人と呼ばれる、迷い人(死んだ人)とは違った特殊な存在から力を借りて共に戦っていきます。
装備する鬼ビ人によって武器の種類が違い、鬼ビ人によって得意不得意な場面もあるのでプレイヤーの好きな鬼ビ人で攻略していける自由さがあります。
- 攻撃スピードが遅い分、一撃が重たいタイプ
- 攻撃スピードが速く、手数で敵に叩き込むタイプ
- 前方に攻撃範囲が長いタイプ
- 広範囲に攻撃範囲があるが攻撃時は移動出来ないタイプ
などなど他にも多くの武器・攻撃タイプがいるので遊びながら自分にあったものを探していくのも面白いです。
ボス戦が絶妙なバランスで夢中になれる
ストーリーの節目節目でプレイヤーの前に立ちはだかるボスもやりごたえバッチリです。
はじめのうちはボスの攻撃をまともに受けジリ貧になりながらも攻撃パターンを読み、少しずつボスの体力を削っていけるようになります。
さらには大きな隙を見極めれば、動作の長い強力なスキルも狙って打てたりと、遊びこむほどに上達を感じられるのは本作の戦闘の最大の魅力ではないでしょうか。
鬼ノ哭ク邦のいまいちな点
いまいちな点としてあげたのは主に痒いところに手が届かない。といった内容になってます。
具体的にはつまらない部分・気持ち良くない部分・手間がかかる・時間がとられる部分というようなものが当てはまり、鬼ノ哭ク邦は以下の通り。
- 肝心なアクション面の手触りが良くない
- 現シ世と幽リ世の行き来に関して面白さや意味付けが弱い
肝心なアクション面の手触りが良くない
さきほど戦闘部分に関して、武器の幅広さ、ボスの面白さについて良かった点として評価させていただきました。
が、アクションの操作性非常に残念なことになっています。
一言で言えば、「操作がもっさりしている」です。
この1点のせいで個人的にオススメが出来ません。
簡単に説明すると通常攻撃をしている際はスキル攻撃、アイテムの使用が出来ません。
スキルを出す場合は通常攻撃のボタン連打を一度やめてからだし、アイテムも一呼吸置く必要があります。
考えられますか?無双シリーズで四角連打から三角のチャージがつながらないなんてこと。
考えられますか?ディアブロシリーズで攻撃しながらポーション使えないなんてこと。
これらの例え話が実際に本作では起きてしまっています。
ハクスラなら爽快感重視しましょうよ・・・!!!
おまけに武器種によって回避行動に違いがついていて、瞬間移動やジャンプならまだしもその場で立ち止まって前方のみに有効なシールドを貼るだけのものも。
操作性が悪すぎるせいで、ガッツリやり込むぞ!っていう気分になれませんでした。
ハクスラならとことん気持ち良い操作性にしたほうがいいはずなのに、めちゃめちゃモッサリした操作が目立っていました。何か意図があってこうしたなら理由が知りたいところです・・・・。
現シ世と幽リ世の行き来に関して面白さや意味付けが弱い
逝く人守りである主人公は2つの世界を行き来しながら物語が進んでいきます。
二つの世界を実際にみてもらうとわかりやすいです。
全体的に暗くて、死んだ人が迷い人になってさまよっているのが幽リ世
ちなみに行き来はボタン一つで現シ世➡幽リ世またはその逆が可能となっています。
さてここで疑問に思うのがどちらの世界でモンスターを倒すの?って思いませんか。
・・・・・・。
ぶっちゃけ、どっちでもOKです。ってなるとわざわざ見辛い幽リ世じゃなくて、現シ世で良いわけで幽リ世に行く意味がなかったり。
もちろんストーリーの進行上幽リ世の空間の穴を渡り、次のエリアにいくといった部分や迷い人は幽リ世にいるので捜索は幽リ世で行う必要があります。
正直それも
逝く人守りの目には特殊な力が宿っていて、目には見えないものの姿をとらえることが出来る・・・
とかそれらしい理由を付ければ現シ世だけでも済んだはず。
現シ世と幽リ世の切り替えによる遊びもっとあっても良かったのでは・・・。
戦闘面に関しては幽リ世に行く理由が皆無なので、もうちょっと世界を行き来する遊びがあっても良いように思いました。
鬼ノ哭ク邦のまとめ
良かった点、いまいちだった点を話してきましたがいかがだったでしょうか?
おそらくこのブログ初の40点台となってしまった本作でしたが、少なくともマニアゲーとして一部の好きな人にはめちゃくちゃぶっ刺さるゲームであるのは間違いありません。
これで戦闘面の手触りがよければ個人的にもオススメしてましたし操作性の評価も違ったと思うと残念でならないです。
もし、今後やり込むことがあれば改めてレビュー内容をアップデートしていきたいと思っています。(1個1個の武器をやり込んでいないので、もしかすると評価がガラッと変わる可能性はあります。)
それでは最後にどのような人にオススメかというと
- 短時間でサクっと遊びたい人
- 鬱々としたストーリーを遊びたい人
- 設定や世界観を重視したゲームがしたい人
- じっくり長時間遊びたい人
- ディアブロのようなゲームを期待している人
ということで鬼ノ哭ク邦のクリアレビューでした。
もしよければ鬼ノ哭ク邦や記事の感想をコメントしてもらえたら嬉しいです。ではまた次の更新でお会いしましょう! ばいばい