人と人との繋がりは「魔法」を超える
どうもノエです。
今回は2020年10月9日に発売したIkenfellをクリアしたのでレビューしていきます。(ネタバレ無しです)
ちなみにクリア状況としてはストーリーをクリアし、細かな実績解除が残っている状態です。
Ikenfellの繊細なドット絵や癒され、盛り上がるBGM、王道ながらも個性的なキャラが魅せるストーリーはインディーという限られたリソースの中で最大限に活かされていて値段以上の満足感がありました。
本作からもらった満足感を精いっぱいレビューに変えて皆さんにお届けしていきます!
- 魔法学園を舞台に魅力的なキャラが織りなす王道ピクセルRPG
- シンボルエンカウント+ターンベースSRPG
- 個性豊かなパーティメンバーや装備アイテムバリエーションによるカスタマイズ要素
Ikenfellの評価
2023年から評価方法が変更になりました。
各要素ごとに基準5点スタートで加減方式でMAX10点 合計数:70点
特殊評価については当てはまれば各要素ごとに10点とし 合計数:30点
合計:100点となっています。
評価方法の見直しについての詳細はこちらの記事で確認できます。
各要素の評価(各項目10点満点、合計70点)
特殊評価(各項目10点満点、合計30点)
総合評価
総合評価:67/100
星平均:3.5/5.0
総合評価は67点と凡ゲーと良ゲーの間の評価に。
Ikenfellはとがった特徴という特徴は無くとも、基本に忠実な作りとなっています。
プレイ中はノイズとなるストレスが無いのでしっかりとストーリーを楽しむことが出来ます。Ikenfellは全体的に丁寧に仕上がっていて、値段以上にボリューム感があり遊んだ後の満足感がありました。
序盤は戦闘中のテンポの悪さが気になりましたが、ゲーム後半ではパーティのレベルが上がるにつれて火力の向上と全体攻撃を習得することで解消していきます。
ざっくりとではありますが評価の内容を押さえておきましょう。
- ドット絵のアニメーションも素晴らしく、少ないドット数ながらも可愛らしく作られている【キャラデザ+】
- ゲーム内で入手できるアイテム全てに専用のドットアイコンがついている【グラフィック+】
- 耳に残るBGMが多く、癒される物やテンションが上がるものなどが多い【音楽+】
- ストーリーは王道ながらもLGBTの要素を取り入れていて新鮮さがある【ストーリー+】
- 戦闘は敵の数が増えれば増えるほどターンの進行が遅くなりテンポが悪い【システム-】
- 程よいボリューム感で手にとりやすく、やり込みも丁度いい塩梅【ボリューム+】
- 小まめなセーブポイント、各地へのワープポイントがあり遊びやすい【操作性+】
というのが主な理由となりました。。
【評価基準】
良ゲー | 期待以上でクオリティが高く、丁寧に作りこまれている | |
凡ゲー | 特に可もなく不可もない。時間が余ってる人 |
それではいつものごとく、ゲームの概要をおさえた後、良かった部分とここはどうなのって部分について話していきます。
Ikenfellの概要紹介
不思議いっぱいの魔法学院を冒険するタクティカルRPG!個性豊かな魔法使いたちをグリッド上で動かし、それぞれのユニークな魔法でバトルに挑もう。タイミングよくボタンを押せば、呪文のダメージや防御力もアップ!
魔法を持たない「マホウレス」であるマリットは、姿を消した姉を探しに魔法学院アイケンフェルにやって来る。学院に向かうなか、突然魔法の力に目覚めたマリットは、仲間やライバルの力を借りて、学院にうず巻く危険な謎に迫っていくことになる。
姉の協力者と追跡者――アイケンフェルに隠されている秘密とはいったい……?
(※公式より一部抜粋)
開発元 | Happy Ray Games |
販売元 | Humble Games |
リリース日 | 2020年10月9日 |
ジャンル | RPG |
対応ハード | Switch,PC,XBOX,PS4 |
推定クリア時間 | 約15時間程度 |
Ikenfellのゲームの流れ
Ikenfellは基本的にストーリー1本道で無駄に時間を稼ぐといったこともなく、
マップ上のギミックを解きながら物語が進んでいきます。
物語は魔法学園を舞台に登場人物の葛藤や友情、愛情が描かれていて、青春ものと言えるほどの熱さと心地よい青臭さがありました。
各エリアのマップ上に雑魚敵がいて、エリアの最後にはボスが待ち受けています。
エリア攻略中はマップ上の宝箱やショップから装備アイテムを手に入れてパーティーメンバーを強化するのも大事です。
少し進めるとすぐ強い装備が手に入るので忘れず変更しておきます(装備アイテムはそれぞれドット絵が用意されているのでついつい集めてしまうぐらい魅力的だったり)。
仲間の個性的なスキルには要注目。
全体攻撃が得意なキャラクターや味方の能力強化や回復が得意な仲間など自由に組み合わせてパーティを構成出来るので色々と試してみるのがオススメです。
自分なりの戦闘スタイルが出来上がってくると戦闘もスムーズに進み、ゲームのテンポが良くなっていきます。
ゲームの流れとしてはストーリーを進めながら雑魚を倒しつつ、エリアの最終部へ行きボスを倒し次のエリアへ。といったところでしょうか。
道中はBGMが良いのでぜひ注目して聴いてみてください。
サントラが欲しくなるぐらい良曲がたくさんあります。
Ikenfellの良かった点
良かった点については、面白い部分・気持ち良い部分・ゲームの肝になる部分について触れた内容になっています。
具体的には
- こだわりの美麗なドット絵
- サントラが欲しくなるBGM
- 個性豊かなキャラクターでPTを構成する楽しさ
- 余計も不足もない完成されたのストーリー
といった内容に。
詳細について話していきます。
こだわりの美麗なドット絵は一見価値有り
Ikenfellの魅力の一つとしてドット絵の作り込みは欠かせません。
限られたドット数の中で質感や可愛さを表現していて、中でも何百ものアイテムグラフィックは見ごたえがあります。
アイテムだけでなく、マップの作り込みやキャラクターの表情などプレイ中は多くのドット絵でプレイヤーを楽しませてくれます。
細かい部分のグラフィックをこだわってくれるのはゲーマーとして嬉しいですよね。
サントラが欲しくなるBGM
プレイしていて思ったのが耳に残るBGMが結構多いことです。
場面ごとにアップテンポな楽曲、おしゃれな楽曲だったりと遊んでいてテンションが上がります。※参考にトレーラーを貼ってます。
記事の冒頭でも言いましたが、とにかく良曲揃いなのでサントラ購入オススメです。各種サブスクサービスでも配信していたりするので、お使いのサービスでぜひ聴いてみてください。
個性豊かなキャラクターでPTを構成する楽しさ
さきほどはグラフィックとBGM、いわば見た目などの表面的な部分について話てきましたが、ゲーム性の部分の魅力も語らずにはいられません。
Ikenfellの戦闘はターン制のタクティクスRPG。キャラクターによってスキルの特性に違いがあり、3人PTを組んで戦闘に挑みます。
スキルは様々あり、
- 敵を弱くしたり、味方を強くする
- 完全に攻撃特化していて、敵陣にいきなりワープして高火力をぶっ放すという火力キャラ
- 敵1体に複数回攻撃するなどのド派手な奥義のようなスキル
とどのキャラクターにも活躍できる場面があるので、PT編成を変える楽しさがありました。例として一部紹介。
さらには特性の長所を伸ばす、あるいは短所を補う装備アイテムの存在も大事です。
装備アイテムをしっかり考えることでより戦闘が楽しくなっていきます。
例えば、
- 火力が上がるアイテムだけを装備して防御やスピード無視の超火力キャラ
- スピ―ドだけに特化させて火力キャラにバフを真っ先にかけるキャラ
- 行動範囲のステータスを上げて縦横無尽に戦場を動き回れるキャラ
と各プレイヤーごとに自由に組み合わせを考えることが出来るので色々試してみたくなります。ちょっと変わった装備アイテムもあるので実際に装備して試してみるのが良さそうです。
余計も不足もない完成されたのストーリー
無駄が無く、最短距離でスタートからエンディングまで駆け抜けるストーリーはインディーRPGとして程よいボリューム感でした。
主人公のマリットの「姉」を探すという最初の目的を主軸に、学園の謎や人間関係が枝葉のように広がり、最初の目的が収束に向かうにつれて多くの問題も解決に向かっていきます。
大風呂敷を広げるような壮大な物語ではなく、良い意味でのコンパクトさがあったので遊んでいて重さが無く、くどさもないためサクッと遊べるのが良かったと思います。
Ikenfellのいまいちな点
いまいちな点としてあげたのは主に痒いところに手が届かない。といった内容になってます。
具体的にはつまらない部分・気持ち良くない部分・手間がかかる・時間がとられる部分というようなものが当てはまり、Ikenfellは以下の通り。
- 戦闘中のテンポの悪さ
- タイミング入力による戦闘が手間
戦闘中のテンポの悪さ
Ikenfellで唯一気になったのは戦闘のデザインです。特に中盤のだるさが目立っていました。
戦闘は一般的なターン制のシュミレーションRPGのような作りになっています。敵味方問わずスピードの速い順から行動開始になり、
- 移動
- スキル・アイテム・待機・逃げるなどの選択肢
- ターン終了
- 次のユニットのターン
といった流れで進んでいきます。
ここで問題なのが敵ユニットのターン時も等速で見せられるというところ。戦闘の爽快感というのが感じられにく、多数の敵と戦闘になると待ってる時間も多くなってきます。
さらに仲間が集まっていない中盤のテンポの悪さが目立ち、敵の数・HPが増え、PTメンバーの全体攻撃も乏しいので余計に時間がかかってきます。
ちなみに、序盤は敵も弱くサクサク進み、後半に関してはPTの火力が高くなるのでテンポ感は改善されていきます。
数ターンの攻撃で雑魚を仕留めれきれないとターン数が余計にかかるのでもしプレイする際は火力を重視するのがオススメです。
タイミング入力による戦闘が手間
Ikenfellは攻撃を与えるまたは攻撃を受けるタイミングでボタンを入力することで与ダメージUPまたは被ダメージが軽減します。
有名どころだとマリオRPGの戦闘をイメージしてもらえばわかりやすいです。マリオRPGの場合は敵味方の行動時間が短いのでタイミング入力は苦にはなりません。
しかし、Ikenfellは1ユニットの移動も含めると行動が長く雑魚戦にも中々時間がかかるため、タイミング入力も何度かこなすうちに手間に感じてきます。
つねにタイミングを見ないといけないので、「ながらプレイ」が難しく、雑魚でのレベリングも気楽には出来ませんでした。
後々気が付いたのですが、設定画面からタイミング入力をオート設定に出来るので、悩まず活用していくのがオススメだったりします。
Ikenfellのまとめ
良かった点、いまいちだった点を話してきましたがいかがだったでしょうか?
Ikenfellは遊びやすいインディーRPGとして「手軽に手にとって欲しいタイトル」として個人的にオススメです。
プレイ時間は間延びせずに簡潔でいて、1本の映画を見た後のようなスッキリとした気持ちになれます。
RPGゲームとしてシステムの作り込みも中々でレベリングやPTの構成を考えたりも楽しい時間だったり。
戦闘面に関しても回り道やストーリーを進めるためにレベリングをひたすらやらされるといったことも無く、必要最低限で進めていけるぐらいの難易度です。
それでは最後にどのような人にオススメかというと
- 短時間でサクっと遊びたい人
- アイテムなどを作り込んだRPGを遊びたい人
- 可愛いものが好きな人
- じっくり長時間遊びたい人
- 設定や世界観を重視したゲームがしたい人
- 1戦闘が長いのが嫌いな人
ということでIkenfellのクリアレビューでした。